リピートはあるのに、新規顧客が増えない
「利用してくれたお客様からの評判は悪くない」
「リピートしてくれるお客様もいる」
「でも、新しいお客様がなかなか増えない」
そんな悩みを抱えていませんか。
サービスの品質に自信があっても、新規顧客はまだそのサービスを体験していません。
初めてのお客様は、ホームページ、SNS、検索結果、店舗の外観、口コミ、紹介など、利用する前に得られる情報から、
「自分に合いそうか」
「安心して頼めそうか」
「ほかとの違いは何か」
を判断します。
結論として、サービス業が新規顧客に選ばれるためには、集客施策を増やす前に、
「誰に来てほしいのか」
「何を理由に選ばれたいのか」
「その価値が利用前に伝わっているか」
を整理することが重要です。
「良いサービス」だけでは、利用前には伝わらない
既存顧客と新規顧客では、大きな違いがあります。
既存顧客は、すでに自社のサービスを体験しています。
接客が丁寧だった。
説明が分かりやすかった。
細かな要望にも応えてくれた。
安心して相談できた。
こうした価値を実感しています。
一方、新規顧客には、その経験がありません。
そのため、「丁寧なサービスです」「お客様第一です」「高品質です」と書いてあるだけでは、他社との違いが分かりにくくなります。
大切なのは、自社が良いと思っていることではなく、お客様が自社を選ぶ理由を具体的にすることです。
新規顧客に選ばれるための3つのポイント
1.「誰に来てほしいのか」を具体的にする
まず考えたいのは、ターゲット顧客です。
「地域のお客様」
「幅広い年代の方」
「どなたでも歓迎」
だけでは、誰にとって特に価値のあるサービスなのかが伝わりません。
たとえば、
「仕事が忙しく、短時間で済ませたい人」
「初めて利用するので、丁寧に説明してほしい人」
「価格よりも専門性や安心感を重視する人」
というように、年齢や性別だけではなく、どのような悩みや要望を持つ人に来てほしいのかを考えます。
すべてのお客様を断るという意味ではありません。
「特にどんな人に、自社の良さが伝わりやすいのか」を明確にするということです。
2.「なぜ自社なのか」をお客様の視点で整理する
次に、選ばれる理由を整理します。
技術力、接客、立地、価格、スピード、専門性、相談のしやすさなど、自社にはさまざまな特徴があるでしょう。
その中で考えたいのは、
「それがお客様にとって、どんな良いことにつながるのか」
です。
たとえば「経験豊富なスタッフがいる」だけではなく、
「初めての方にも、専門用語を使わず分かりやすく説明できる」
と表現すれば、お客様にとっての価値が分かりやすくなります。
経営者だけで考えるのではなく、既存顧客に、
「なぜ当店・当社を選んでいるのですか」
「どこを気に入っていただいていますか」
と聞いてみるのも有効です。
自社では当たり前だと思っていることが、お客様にとっての選ぶ理由になっていることがあります。
3.選ばれる理由を「利用前」に伝える
ターゲット顧客と選ばれる理由を整理したら、それが顧客との接点で伝わっているかを確認します。
たとえば、
- ホームページ
- Google検索や地図の情報
- SNS
- 予約サイト
- 店舗の外観や看板
- チラシやパンフレット
などです。
すべてを一度に改善する必要はありません。
まず、自社の新規顧客がどこで自社を知り、何を見て利用を決めているのかを確認します。
そして、その接点で、
「誰のためのサービスなのか」
「どんな悩みに応えられるのか」
「ほかと何が違うのか」
が分かる状態をつくります。
SNSやWebは「発信すること」より「伝わること」
「新規顧客を増やしたいからSNSを始めよう」
「ホームページをリニューアルしよう」
「広告を出そう」
と施策から考えたくなることがあります。
しかし、その前に伝える内容が整理されていなければ、発信する場所を増やしても効果は限定的です。
SNSやWebサイトは、それ自体が目的ではありません。
来てほしい顧客に、自社を選ぶ判断材料を届けるための手段です。
まず「誰に」「何を」伝えるのかを決め、その後に「どの手段を使うか」を考えましょう。
新規顧客が「どこから来たか」を把握する
改善を続けるには、新規顧客の数だけでなく、来店・問い合わせのきっかけも確認します。
たとえば、
「Googleで検索した」
「Instagramを見た」
「知人から紹介された」
「店の前を通った」
「以前から知っていた」
といった情報です。
難しい分析をする必要はありません。
まずは月ごとに、
新規顧客が何人いたか
何をきっかけに知ったか
なぜ選んだのか
を確認するところから始めます。
そうすれば、「どの施策を続けるか」「どこを直すか」を考えやすくなります。
「選ばれる理由」は、会社の中から探す
新規顧客を増やそうとすると、新しい広告、新しいSNS、新しいキャンペーンなど、外に答えを探しがちです。
しかし、その前に確認したいのは、自社の中にすでにある価値です。
既存のお客様は、なぜ自社を繰り返し利用してくれているのでしょうか。
どんなことを評価してくれているのでしょうか。
その理由を整理し、これから来てほしいお客様にも伝わるようにする。
これが、サービス業の新規顧客獲得を考える出発点です。
まとめ──「集客方法」より先に、選ばれる理由を整える
新規顧客が増えないとき、すぐに新しい集客施策を増やす必要はありません。
まず、
誰に来てほしいのか。
なぜその人に自社が選ばれるのか。
その理由は、利用前の顧客にも伝わっているのか。
この3点を確認してみてください。
そのうえで、Webサイト、SNS、Google検索、紹介など、自社に合った顧客との接点を整えていきます。
そして、新規顧客がどこから来て、なぜ選んだのかを確認しながら改善する。
「なんとなく選ばれない」状態から抜け出すには、施策を増やすことよりも、自社の価値と、それを必要とする顧客を結びつけることが重要です。


